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お口の臭いをもとから断つには、まず歯周病を治す

[2022.10.28]

以前[2022.04.19のブログ]お話したように、健康なお口のかたにも軽い口臭があります。それは、どんな人のお口のなかにも細菌がいるからなんです。そうした細菌が出すガスが、生理的口臭の原因です。

それでは、健康なお口のかたの生理的口臭と、歯周病の患者様の病的な口臭では、どこが根本的に違うのでしょうか。

健康なお口のかたの生理的口臭の場合

健康なお口には、歯周病菌などの細菌の巣が歯と歯ぐきのあいだの溝(歯肉溝)のなかにそれほどありません。細菌の供給源がないおかげで、食事(とくに固形物を食べた場合)で舌がさかんに動き、食べ物とこすれて舌苔が落ちると、細菌もいっしょに胃袋へと流されてしまいます。

また、歯みがきで口のなかがきれいになると、細菌の数がガクッと減ります。そのためガスもたいして産生されず、ふだんの生活で、「私たちの嗅覚では感じない程度の口臭しかしない」という状態を保つことができるのです。

 

歯周病の患者様の病的な口臭の場合

一方、歯周病のお口には、歯と歯ぐきのあいだの溝に歯周病菌などの細菌の巣があります。その巣のなかは、細菌がどんどん繁殖し貯蔵庫のようになっています。食事をして口の中がきれいになっても、歯みがきで歯の表面がピカピカになっても、歯周ポケットの奥に細菌の貯蔵庫が隠れているのですから、すぐに舌の上にも細菌が配給され、揮発性ガスをさかんにつくるのです。

舌苔はデコボコしていて汚れがくっつきやすく、細菌にとっては居心地のいい場所です。舌苔が口臭の原因だからといくら舌の掃除をしても、おおもとの歯周病を治さないままでは、細菌がつぎつぎ供給されるので、揮発性ガスの発生はいつまでたってもとまりません。

Q.  お口の臭いならミントガムでも噛んでおけばごまかせそうな気もしますけど?

臭いのもとをお口に温存したままミントの香りを加えても、ガスとミントの混ざった複雑な香りができあがるだけ。しかも、ほんの一時しのぎです。終始ガムを噛んでいるわけにもいかないでしょう。

お口のなかのことは、つい気楽に考えがちですが、現在では歯周病は、からだの病気にも影響していることがわかっています。ぜひ歯周病を治して臭いのもとを断ちましょう!

 

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