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知りたい!フッ素の効果

[2022.09.07]

歯は、じつはむし歯菌の酸に触れたり、私たちが食べ物を食べたりするごとに、少しずつ唾液へと溶け出しています。

歯の結晶はカルシウムイオンと水酸化物イオン、リン酸イオンという3つのイオンの結合でできていますが、むし歯菌の酸や酸性の食べ物に触れるとバラバラになってイオンに戻り、唾液に溶け出すのです(脱灰)。

一方、唾液に溶け出した歯のイオンは、唾液中で過飽和になるとふたたび結晶化して歯に戻ります。これが再石灰化(歯の修復)です。

中学の理科で、ミョウバンが結晶に戻る実験をしましたね。あれと同じ現象が唾液と歯の表面でもつねに起きています。

そして不思議なことに、唾液の中にフッ化物(フッ素)イオンがあると、再石灰化のスピードが上がります。水酸化物イオンの代わりにカルシウムイオンとリン酸イオンを引き連れ、スピーディーに結晶化し、脱灰した歯を修復します。しかもその結晶は硬く丈夫で、より酸に溶けにくいのです。

また、フッ化物イオンがつくった歯の結晶が、ふたたび酸に溶けイオン化して唾液に溶けだすと、唾液中にイオンが充実し、つぎの結晶化も当然ながらスピーディーになります。

歯みがき剤のフッ素は、こうした好循環をお口のなかにもたらしてくれる、むし歯予防の強力なサポーターなのです。

ですから、歯みがき剤はぜひ毎日使ってください。再石灰化した歯がもとの歯より硬くなるので効率よくむし歯予防ができます。

フッ素は現在市場に出回っている歯みがき剤の90%以上に配合され、そのむし歯予防効果は歯ブラシで歯面をこするよりもむしろ信頼性が高いと認められている重要な成分です。

毎日すべての歯を完璧にみがくことなど、どだい不可能なのですから、歯みがき剤の助けも借りて、予防の成果を上げていきましょう。

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