それほどめずらしくないんです~過剰歯と欠如歯~
皆さんは、過剰歯・欠如歯という言葉を聞いたことがありますか?
あごのなかで歯が余分にでき、ほかの歯が生えるのを邪魔するのが「過剰歯」。
歯があごのなかでうまく育たず、歯の本数が少ないのが「先天性欠如歯」。
間違った方向に生える「迷子の歯」もときどきあります。
お子さんの歯がなかなか生え代わらないと、「どうしたのかな?」と心配になりますよね。歯が生える時期には個人差があるとはいえ、一度あご全体を写すレントゲン(パノラマエックス線写真)を撮って調べてもらっておくと安心でしょう。
レントゲン検査でなにごともなければ、「のんびり屋の歯なんだな」と安心できます。その後も定期的に診てもらい、生え代わりの様子を見守ってもらえばさらに安心というものです。
ところで、永久歯の生え代わりはうまくいくのが当たり前だと思いがちですが、じつは意外に油断はできないことが明らかになっています。日本小児歯科学会の調査では、余分な歯があごの骨のなかにできて永久歯がきちんと生えるのを邪魔する「過剰歯」のお子さんは30人に1人、永久歯の数が足りない「先天性欠如歯」のお子さんともなると、約10人に1人いるというデータがあるんです。
どちらも先天的なもので原因は不明ですが、歯が育っていく過程で永久歯の芽が余分にできたり、できなかったり、途中で育たなくなったりして起きると考えられています。
お子さんのお口に過剰歯や欠如歯などの先天的な問題が見つかると、ショックを受ける親御さんもおられますが、こうしたことは誰にでも起こりうることです。
お子さんが7歳くらいになったら、治療が必要かどうかを含め、よく相談しましょう。